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紀伊國屋書店、在庫管理システム刷新、全洋書をRFタグで個品管理

2010年7月7日 (水)

荷主紀伊國屋書店は7日、ポイントカードサービスや新POSシステム導入に合わせてリアルタイムにデータが把握できるよう、洋書の販売管理、在庫管理システムを刷新すると発表した。海外からの直仕入で価格・品揃えを充実させてきた同社だが、今回の改革で「更なる差別化に取り組む」としている。

 

洋書を必要とされる顧客の利便性を高める狙いで、本格的な実用段階に入ったRFIDを活用して書店業務の新たなインフラを構築しようとするもの。

 

同社は5月に越谷物流センターの全6万冊の洋書在庫商品に、凸版印刷に特注したRFタグを装着。以降、海外・国内の仕入先から入荷した時点で洋書全商品にRFタグが付けられている。これにより、物流センターではRFタグと無線電波を利用して、物流業務の合理化を図った。現在、物流センターからはRFタグを装着した商品を各店に発送している。

 

13日からは、新宿本店7階の洋書売場を皮切りに店頭商品の全てにRFタグを付け、個品管理による販売を開始、順次導入中のRFタグ対応の機能を備えたPOSシステムにより、アイテム単位(ISBN単位)ではなく、一冊一冊の本を識別した洋書販売データ管理を展開して行く。

 

これまで、書籍業界では経済産業省の採択を受けて、RFタグ実証実験が何度か行われてきたが、紀伊國屋書店では洋書にRFタグを付けることによって、仕入、販売、返品、棚卸、在庫管理の各局面を連動させた管理手法として、実践的な取り組みとして、洋書販売方式を改革する。

 

これにより「物流業務の効率化、検索機能強化、販売分析強化などさまざまな部分での効果を期待する」と説明している。

 

■紀伊國屋書店
http://www.kinokuniya.co.jp/