荷主凸版印刷は6日、国内で初めて店舗での在庫管理から顧客サービスまで、トータルな運用に対応可能な小型UHF帯ICタグを開発したと発表した。今月中旬から本格的な販売を開始する。製品は、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)がオープンした次世代型店舗「代官山蔦屋書店」で採用された。
開発した製品は、書籍やCD・DVDなどの小型商品に直接貼り付けることで、ICタグのリーダが設置された商品陳列棚「スマートシェルフ」による在庫管理や商品検索、商品棚卸の効率化、セルフレジ端末や不正持ち出し防止ゲートなど複数のアプリケーションへの対応を可能にした。
スマートシェルフは、ICタグの付いた商品を並べるだけで商品を自動的に読み取り、リアルタイムに、どの商品がどの棚にあるのかといった位置情報の管理や在庫の把握が可能。凸版印刷では「小型ながら安定した性能を発揮するため、在庫管理業務・顧客サービス業務の効率化が実現できる」としている。
同社では、書籍やCD・DVDの販売店舗などの流通業界向けに販売を強化し、2012年度までに関連受注を含めて3億円の売上を目指す。