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日通、温度管理必要な医薬品の国際航空輸送強化

2015年5月11日 (月)

ロジスティクス日本通運は11日、品質保持のため長時間確実な温度管理が必要な医薬品を、簡易な方法で一定の温度に保って輸送する国際航空貨物の新サービス「NEX-ファーマテンプシュアクールエース」(クールA)と「NEX-ファーマテンプシュアサーモ」(サーモ)の販売を4月1日から開始した、と発表した。

温度管理が必要な医薬品の国際航空輸送

クールAは、専用の保冷輸送容器と特殊な冷却材を用い、容器内を2-8度(冷蔵温度帯)に保って輸送する。冷却材はボタンを押すだけで冷却が始まるため、これまで同温度帯を輸送時に維持するために必要だった予冷や保冷剤の交換が不要になった。

サーモは、専用の保温輸送容器と特殊な蓄熱材を用い、容器内を15-25度(定温帯)に保って輸送。この温度帯では同社初めての航空輸送サービスとなる。

両サービスとも長時間一定の温度を保つことができるため、米国向け、欧州向けなどの長距離輸送が可能。

医薬品の製造から供給に至るサプライチェーンでは、GDP(医薬品の品質を確保することを目的とした基準)の適用が国際的に厳格に求められており、医薬品メーカーは、製品の性質や輸送する季節に応じて温度帯を維持するため、特殊な梱包や専用のコンテナを使用するなどの対策が必要で、大きな負担となっていた。

日通では、こうした要望に対応するため、国際航空輸送での温度管理の研究・開発に取り組み、2010年からテンプシュアシリーズとして、冷蔵温度帯に対応した「クール」、冷凍温度帯に対応した「フローズン」を提供。

今回、シリーズの新サービスとして、取り扱いの容易なクールA、新たな温度の定温帯に対応したサーモをラインナップに加え、厳格な温度管理が必要な医薬品のサプライチェーンを高品質な国際航空輸送サービスでサポートする体制を強化した。