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海外EC物流強化へ提携拡大

アリババ、シンガポスト傘下の通販物流会社に資本参加

2015年7月8日 (水)

ECアリババグループホールディングは8日、シンガポールポストとのエンドツーエンドのEC構築に向けた次なる取り組みとして、シンガポールポスト傘下で海外通販フルフィルメントを担うカンタムソリューションズ・インターナショナルに資本参加すると発表した。

今回の合意ではまず、アリババがカンタムソリューションズ・インターナショナルの株式34%を9200万シンガポールドル(82.6億円)で取得し、シンガポールポストは残る66%の保有を維持する。

カンタムソリューションズは現在、シンガポールポストグループでアジア太平洋地域全体のエンドツーエンドのEC物流ソリューションと倉庫を提供しており、そのネットワークは10か国以上に広がっている。

アリババの出資によって事業を再編し、シンガポールポストとアリババグループの合弁会社として、これまで以上にECの物流インフラとサービス開発を強化するとともに、シンガポールポストとアリババグループが連携を強化するためのプラットフォームとなる。

アリババとシンガポールポストは、EC物流ソリューションの効率性と統合性を改善するため、共同で戦略的事業を開発する枠組みを締結しており、今後はEC向けの物流バリューチェーン全体に取り組みの範囲を拡大し、相互の強みを活用しあう。このために両社の幹部からなる共同運営委員会を設置する。

アリババグループのダニエル・チャン最高経営責任者(CEO)は「ここ数年、アリババとシンガポールポストは、クロスボーダーECの機会を探るために緊密に協力し、さまざまな市場でカスタマイズ物流ソリューションを構築してきた。今回の投資は、世界中で中国企業が商品を販売できるようにするためにグローバルロジスティクスを実現するという約束を守ることを意味している」と述べた。