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「公平で公正な競争条件著しく阻害」「市場活性化に逆行」

ヤマト、郵政部会最終答申に「過度な優遇」と批判

2015年9月29日 (火)

ロジスティクスヤマト運輸は29日、総務省情報通信審議会郵政政策部会が28日に答申した「郵政事業のユニバーサル確保と郵便・信書便市場の活性化方策の在り方」に対し、日本郵便への「(現行の)優遇措置に加えてさらなる優遇措置を実施する内容」だと批判し、「当社の見解が全く反映されない答申になったことを、大変残念に思う」とのコメントを発表した。

同社はユニバーサルサービスの維持について「あらゆる経営努力によっても困難な場合、その範囲を明確にした上で、最小限の優遇措置を講じることはやむを得ない」と前置きしたうえで、「検討されている優遇措置は過度に広範なものであり、最小限の優遇措置とはいえない」と主張。

その範囲について、同社は意見募集が行われた際に「信書の送達」に厳密に限定されるべきとの意見を出したが、最終答申では信書以外の貨物(非信書)の送達が混在したままとなった。

また、さらなる優遇措置を講ずるべきとした答申に対し、「ユニバーサルサービスの確保という名目の下、非ユニバーサルサービスである貨物事業などの『その他事業』の大幅な赤字を補てんするために、日本郵便に対する優遇をさらに強めることに議論をすり替えているといわざるを得ず、貨物(非信書)市場での公平で公正な競争条件(イコールフッティング)を著しく阻害するものであり、かつ、市場の活性化に逆行するもの」と、厳しく非難した。