ロジスティクス日本郵船が30日に発表した9月中間決算は、定期船・航空・物流の3事業で利益を90億円近く上積みし、不定期船などの減益分を吸収、経常利益が16.3%の増益となった。売上高経常利益率は、前年同期の3.1%から3.6%へと0.5ポイント改善した。
定期船事業は、コンテナ船部門が北米航路で運賃の下落傾向が見られたものの、アジア出しの荷動きが好調で、堅調に推移。欧州航路では、相次ぐ新造大型船の竣工・投入に加え、ユーロ安、域内経済の低迷を背景とした欧州向け貨物需要の落ち込みにより、スポット運賃が下落し、厳しい事業環境となった。
こうしたなか、国別に目標を定めて積高の向上を目指す管理手法を強化することで積高の底上げを図り、採算性の向上に寄与。ターミナル関連部門の国内外ターミナルは順調に推移し、定期船事業全体では9.9%の増収、59.1%の増益となった。
また、航空運送事業では、期初に北米西岸の港湾混雑による輸出需要が続いたほか、日本発の荷動き鈍化後、アジア発貨物を積極的に取り込み、燃料油安も追い風となって黒字に転換した。
[日本郵船]2016年3月期第2四半期連結決算(単位:百万円)
2016年3月期第2四半期 | 2015年3月期第2四半期 | 増減 | ||
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売上高 | 1,198,297 | 1,179,098 | 1.6% | |
営業利益 | 38,623 | 27,896 | 38.5% | |
経常利益 | 42,711 | 36,738 | 16.3% | |
当期純利益 | 54,768 | 20,002 | 173.8% |