ロジスティクス住友大阪セメントは5日、海上輸送の安定化・増強のため、業務提携先の電気化学工業からセメントタンカー1隻の専用船契約を引き継ぐと発表した。
同社は、最適生産体制構築のための栃木工場キルン1基化に伴い、関東への海上輸送量の増加が見込まれることから、顧客への安定供給を確保するためセメント船団の増強を検討していた。
一方、電気化学工業はセメントタンカーの余剰輸送力の解消による物流最適化を目指していたことから、両社間の思惑が一致、専用船契約をが引き継ぐことにしたもの。
船名は「青海丸」(積高5500トン、2008年3月就航)で、10月から同船をセメント船団に加える。これにより、同社保有セメントタンカーは19隻となる。
東日本大震災で同社の東北地方の重要物流拠点である小名浜港SS、仙台港SSの両臨海SSが被災していたが、小名浜港SSは9月末に海送受入を再開し、仙台港SSは10月初旬に再開する。
住友大阪セメントでは「今後、被災地域の復旧・復興が本格化する際にセメントの安定供給を図る意味でも、今回の海上輸送能力の増強は意義あるものと考えている」としている。