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スーダンの廃棄物管理支援で「キャプテン翼」車両寄贈

2016年2月10日 (水)

国際国際協力機構(JICA)は、スーダンの廃棄物管理を支援する取り組みの一環として、車体に「キャプテン翼」をデザインしたごみ収集車80台を無償提供した。

6日に同国の首都ハルツームで開催された引き渡し式典で、キャプテン翼の著者・高橋陽一さんのメッセージとともに届けた。

ハルツームはごみ収集車の数が足りず、地域によっては2か月もの間、収集車がこない地域があるという。ごみ収集の仕組みも脆弱で、いつどこでごみ収集するかが決まっていないため、住民は家庭のごみを道の路地や広場に適当に捨て、街中にごみが散乱している。

そこで、JICAはごみ収集車を届け、市内で走るごみ収集車を増やすほか、技術協力「ハルツーム州廃棄物管理強化プロジェクト」を通じ、ごみ収集場所・収集時間を決めて集める日本式の「定時定点回収」の導入を支援している。

日本式の定時定点回収が導入されるためには、行政側の努力だけでは不十分で、決められた場所・決められた時間にごみを持っていくことの大切さを住民が理解する必要があることから、住民がごみ収集に関心を持つきっかけ作りとして、スーダンで人気の高いキャプテン翼との連携が効果的と考えた。

JICAは10年から同国で廃棄物分野の協力を開始。まず専門家をスーダンに派遣し、日本の廃棄物管理の理解を深めてもらった上で、ハルツーム州廃棄物行政の基本方針(マスタープラン)の作成を支援した。

13年に承認されたこのマスタープランに沿って、日本式の廃棄物管理を導入するための技術協力を14年から開始し、定時定点回収のほか、廃棄物処理場や中継場の管理能力の向上に取り組んでいる。さらに、無償資金協力事業を組み合わせ、供与した収集車を長く使えるよう、3月完工の予定で車両整備工場の建設が進められている。