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帝人化成、中国でパンライトシートの製造委託

2011年10月13日 (木)

アパレル帝人化成(東京都千代田区)は12日、中国でポリカーボネート(PC)樹脂「パンライト」シートの製造・販売を、現地の有力PC樹脂シートメーカー「綿陽龍華薄膜有限公司」(四川省綿陽市)、「蘇州奥美光学材料有限公司」(江蘇省蘇州市)の2社に委託すると発表。同日提携契約を締結した。

 

帝人化成は、日本・中国・シンガポールにパンライトと加工品の製造拠点を持っているが、この契約により、パンライトに独自の組成開発技術を用いて製造した特殊原料、高品質の薄型シートを生産するための製膜技術などを龍華社と奥美社に供与し、両社がパンライトの商標を冠する高品質なPC樹脂シートを中国で製造・販売する。

 

これまで帝人化成では、松山工場(愛媛県松山市)でパンライトをシート加工し、世界に向けて販売してきたが、中国現地シートメーカーとの提携により、中国で新たな設備投資を伴うことなく製品を供給する体制が整うとしている。

 

帝人化成は、この取り組みの第一弾として、龍華社に液晶テレビの電源ユニットを覆うための絶縁シート、奥美社に自動車用計器の文字盤の生産・販売をそれぞれ委託する。

 

今後、取り組みを拡大し、3社によるスキームで数年後には中国で年間2-3万トンのパンライトシートの販売を目指す。

 

中国のPC樹脂シート市場は現在、年間で約15-17万トン規模(社推定)だが、エレクトロニクス用途や自動車用途に向けて需要が急速に拡大しており、今後も年率約10%の成長が見込まれている。

 

パンライトシートは、透明性・耐衝撃性・耐熱性などの特長を持つPC樹脂「パンライト」を薄いシート状に加工したもので、拡散板などの液晶部材、自動車用計器文字盤、銘板などに使われている。