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【タイ洪水、物流情報】タイ政府、21都府県で公休を決定

2011年10月26日 (水)

話題近鉄エクスプレス(25日時点)
タイ政府は10月27、28、31日を特別公休日に指定すると発表。バンコクを含め、既に被害が発生している地域や今後予想される地域の政府機関・官庁が休みとなる。同社のタイ法人は「特別公休日でも可能な限り、通常オペレーションを行う」としている。

 

商船三井ロジスティクス(26日時点)
商船三井ロジスティクスが26日に発表したタイ現地情報によると、洪水被害はその後も拡大し、首都バンコクを直撃する恐れが強まっている。今週末にはタイ湾が大潮を迎え、チャオプラヤ川の水位が防波堤の高さを超える可能性が高まっているとして、注意を呼び掛けている。現在、洪水による浸水被害が発生している工業団地は、サハ・ラタナナコン、ロジャナ、ハイテク、バンパイン、ファクトリーランド、ナワナコン、バンカディの7か所。

 

航空分野では25日、国内線専用のドムアン空港で浸水が始まり、滑走路も冠水、現地時間午後5時に閉鎖された。新バンコク国際空港(スワンナプーム空港)は、平常通り稼動しており、日本発バンコク向けのフライトは旅客・貨物便とも、ほぼスケジュール通りの運航となっている。

 

港湾・ICD関係は、バンコク港(PAT)が25日午前8時15分時点(現地時間)で、通常通り稼動。CY、CFSエリアでの浸水被害は出ておらず、チャオプラヤ川の水位は、コンテナバース岸壁の下約95センチメートルとなっている。バンコク港の大潮は再度27日から31日にかけて迎える見通し。

 

バンコク港(サハタイ、TPT)も、25日午前9時時点で通常通り稼動、CY・CFSエリアの浸水被害は出ていない。チャオプラヤ川の水位は、サハタイでコンテナバース岸壁の下約1.6メートル、TPTでは約1.2メートルとなっている。

 

ラッカバン(ESCO)は通常通り稼動しているが、警戒度が高まっている。CY、CFSエリアの浸水被害は出ていないものの、ラッカバンICD周辺では一部洪水被害が出ており、一般道路からのアクセスに影響が出る可能性がある。商船三井では、当面の間、ラッカバン受け、ラッカバン渡しを見合わせており、輸出貨物はレムチャバンへ直接搬入、輸入貨物は直接搬出を要請している。

 

レムチャバン(TIPS)は通常通り稼動。輸入貨物がヤード内に滞留する傾向にあるため、顧客に対し、貨物の早期ピックアップを呼び掛けている。

 

このほか、スワンナプーム空港で隣接道路が冠水しているため、小型車の通行が困難になっている。また今後は、バス、トラックなど大型車の通行にも支障が出ることが危惧されている。

 

阪急阪神エクスプレス(26日午前時点)
阪急阪神エクスプレスが26日に発表したタイの現地情報によると、バンコク全域の浸水の可能性が高まったことから、タイ政府は25日、バンコク市内や近郊の21都県で27日、28日、31日を公休日にすることを決めた。同社のタイ事務所は、公休日も通常営業を行う。

 

バンコク港、ラッカバンICD、レムチャバン港、スワンナプーム空港は通常通り稼働しているが、ドンムアン空港では27日夕刻から国内線の発着が中止となっている。

 

また、バンコク港では、輸入貨物の滞貨により、27日から積み下ろし作業の中止が予定されており、スワンナプーム空港でも航空会社の人員確保の問題から、今後減便が予想されている。

 

同社の集配業務は、稼働しているエリアを対象に、大型車両を使用して安全を確保した上で運行しているが、道路事情により遅延が発生する可能性がある。また、バンコクーチェンマイ間の輸送は、アユタヤ周辺道路を回避し、サラブリ方面を経由し引き続き運行している。

 

▽公休日が設定された21都県:バンコク、スコータイ、ピジット、ピッサヌローク、ナコンサワン、ウタイタニ、チャイナート、シンブリ、アントン、アユタヤ、パトゥムタニ、ノンタブリ、ロッブリ、サラブリ、ナコンナヨク、プラジンブリ、チャチュンサオ、スパンブリ、ナコンパトム、カムペンペット、ターク