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震度6強でも荷崩れ防止、大成建設が新システム開発

2016年4月28日 (木)

サービス・商品大成建設は28日、地震発生時に自動ラック倉庫の積荷が荷崩れ・落下するのを防ぐ低コストな対策として「TASSラック-免震」を開発したと発表した。

東日本大震災で、自動ラック倉庫の積み荷が落下する被害が多く発生したことから、同社はラック最上段に制震装置を設置し、揺れを軽減する制震システム「TASSラック-制震」による荷崩れ落下対策技術を開発し、自動ラック倉庫への適用を進めてきたが、震度6強以上の地震が発生した場合、「制震システムだけではすべての積荷の荷崩れ落下を防ぐことができない場合がある」として、新システムの開発に至った。

TASSラック-免震は、震度6強以上の地震に対しても荷崩れ落下防止効果のある自動ラック倉庫免震システムで、ラック柱脚根元の基盤部に、地震エネルギーを吸収し、揺れを低減する粘性ダンパー、上部構造物を支え、前後左右に滑らかに移動する転がり支承、上部構造物の位置を元に戻す水平ばねを組み合わせた免震装置を配置し、高い免震効果を発揮する。

粘性ダンパー、転がり支承、水平バネを最適に組み合わせることで、自動ラック頂部の揺れを非免震の状態に比べ、3分の1から半分程度に低減するという。また、費用面では自動ラック倉庫だけを部分的に免震化するため、建物全体を免震化する場合に比べて安く抑えることが可能となった。

震度6強でも荷崩れ防止、大成建設が新システム開発