商船三井、エクソン･モービル向け新造LNG輸送船竣工

ロジスティクス商船三井は2日、子会社ジェミニLNGシッピング発注のLNG船「KUMUL」が4月29日に上海の滬東中華造船で竣工した、と発表した。

KUMULは2010年3月、11年1月に発表したエクソン・モービルのプロジェクトとして、新造LNG船4隻を発注した第4船で、今後はエクソン・モービルとの長期貸船契約に基づき、パプアニューギニアからのLNG輸送に従事する。

エクソン・モービルのプロジェクトは、中国以外の船社として中国の造船所にLNG船を発注した初の事例で、中国エネルギー大手の中国石油化工（シノペック）などアジアのLNG買主向け輸送となることや、商船三井、中国遠洋海運集団（CCSC）、シノペックの3社による共同出資会社が保有することなど、多方面で中国に深く根ざしたものとなっている。

商船三井はジェミニLNGシッピングからの委託を受け、造船所の建造品質と安全基準を引き上げ、高品質のLNG船を安全に建造するため、エクソン・モービル、CCSCと協力して11年1月から滬東中華造船に技術者を派遣。15年1月に第1船、同年6月に第2船、11月に第3船と相次いで竣工し、今回のKUMULの竣工でプロジェクトの予定新造船がすべて出揃った。これら4船の船舶管理は商船三井のグループ子会社が竣工後も担う。