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DNP、三原工場に反射防止フィルムの新棟増設

2011年11月14日 (月)

拠点・施設大日本印刷(DNP)は14日、三原工場(広島県三原市)敷地内に新棟を増築し、反射防止フィルムの製造ラインを新設すると発表した。投資額は約50億円で、今月から稼動する。同社は、反射防止フィルムを中心とした光学フィルム関連で2014年度に1000億円の売上げを見込んでいる。

 

新ラインは、より低反射で明るい映像の表示を可能とする高性能品や3Dディスプレー用部材、タッチパネル用部材など、多様な高機能光学フィルムを中心に製造する。新ラインは製造工程の自動化をさらに推進することで、既存ラインと比べて高い生産性と高品質を達成した設計となっている。

 

反射防止フィルムは、フラットパネルディスプレーの最表面に用いられ、外光や照明光の映り込みを防ぎ映像を見やすくする機能を持っている。DNPは、印刷を通じて培ったコンバーティング技術(材料加工技術)をもとに、独自に発展させたクリーンコーティング技術を活かし、1997年に反射防止フィルムの事業を開始した。

 

現在は、三原工場、岡山工場(岡山市)で反射防止フィルムを製造している。フラットパネルディスプレーの低価格が進む一方、高精細・高画質化や三次元(3D)映像のような多機能化や省エネ化など環境への配慮も必要となっていることから、こうした市場状況に対応するため、生産性の向上と高性能な反射防止フィルムの製造とを実現する製造ラインを増強することにした。

 

■新棟の概要
所在地:広島県三原市沼田西町小原73-47
投資額:約50億円
敷地面積:約5万3000平方メートル
建築面積:約4300平方メートル
延床面積:約6600平方メートル
構造:鉄骨2階建て
着工:2010年12月
稼動開始:2011年11月