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スズケン、宮城県で新物流センターが稼働

2011年11月28日 (月)
スズケンの宮城物流センター

スズケンの宮城物流センター

メディカル医薬品卸のスズケン(名古屋市)は28日、宮城県大和町で稼動に向けて準備を進めていた宮城物流センターが、12月5日から出荷を開始すると発表した。

 

同社グループでは、医療機関などへのサービス水準を向上させるため、全国9拠点の物流センター構築を基本軸にした物流構想の早期実現、「トレーサビリティー(追跡調査)」を実現することによる商品の品質管理精度の向上に取り組んでいる。

 

現在、札幌、戸田(埼玉県)、神奈川、千葉、江南(愛知県)、阪神(兵庫県)、福岡の物流センターが稼動中で、今回稼動する宮城物流センターに加え、2012年には岡山に新物流センターが稼働。合わせて全国に9拠点の物流センターと、この機能を補う8拠点の商品センターを設置。宮城物流センターの稼動により、東北エリアの得意先への安定供給を実現する。

 

商品センターは、大きな商圏エリア向けの中規模物流センターに対して、それを補完するための小規模センターに位置づけており、現在、新潟、金沢、長野、掛川(静岡県)、広島、新居浜(愛媛県)、高知に展開しており、鹿児島にも設置する。

 
宮城物流センターでは、震災などの緊急時に通常の電力供給がされなくなった場合、非常用自家発電機によって発電した電気をセンター内の一部エリアに供給し、温度管理が必要な商品保全、物流業務などに与える影響を最小限に抑える。

 

また、同社独自の「倉庫管理システム(WMS)」を導入し、得意先へ納品した商品のロット・有効期限の管理を可能にした。これにより、製造不良などによる回収対象医薬品を早く把握し、回収することができる。

 

検品業務には「デジタルアソートシステム」を導入、作業者はランプが点滅している棚へ、表示された個数を投入するだけでよいため、作業ミスの減少と作業効率を向上させることができるとしている。

 

さらに、向精神薬、毒薬、毒物・劇物などを保管する特殊品庫、センターコントロールルームに静脈認証システムを設置し、商品の特性に合わせた厳重な管理を実施。ICチップ入り非接触カードによる全館の入退室管理や監視カメラによる24時間監視を行い、安全・安心を確保する。

 

環境面では、最大発電能力20KW(40Wの蛍光灯500本分)の「太陽光発電パネル」を設置。センターで消費する電力の一部に自然のエネルギーを活用する。人感センサー照明を設置し、人がいないときには自動的に消灯される仕組みを導入、白熱灯に比べ消費電力が約85%減となるLED照明を一部採用した。

 

投資総額は土地、建物、マテハン、システムなど含めて約31億円で、東北エリア全域をカバー。年商約1100億円の出荷処理能力を持たせた。

 

■宮城物流センターの概要
名称:宮城物流センター
所在地:宮城県黒川郡大和町落合舞野大横手60
敷地面積:2万6677.97平方メートル(8070.07坪)
建築面積:7214.60平方メートル(2182.41坪)
延床面積:1万2535.78平方メートル(3792.07坪)
構造・規模:鉄骨造地上2階建
保管品目:1万5300品目