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DHL、航空輸送能力を強化、アジア発の貨物需要に対応

2010年4月22日 (木)

ロジスティクスディー・エイチ・エルは4月21日、アフリカ、アジア太平洋、欧州、中東、北米、南米を結ぶ航空貨物ネットワークを拡張すると発表した。アジアでの航空貨物の輸送需要増加に対応するため、フォワーディング部門の輸送能力増強に向けた措置を講じる。中東、アフリカ向けの混載サービスを拡充し、ゲートウェイの数を増やすほか、旅客航空会社・貨物航空会社とのブロックスペース契約やパートチャーター契約を増やす。

 

DHLグローバルフォワーディングのチャールスカウフマン氏(北アジア地区CEO兼北アジア太平洋地区航空貨物担当シニアバイスプレジデント)は、北京で開催された第7回チャイナ・エアカーゴ・サミットで「世界経済が回復するなか、企業の在庫の補充需要に牽引され、まず航空貨物需要が上向き始めた。航空貨物が経済危機以前のレベルに戻っているうえ、アジア発の貨物に対して船舶とコンテナが不足していることから、一部の商品輸送は海上から航空への切り替えを余儀なくされている荷主も出ている」と、見解を述べた。

 

DHLでは「航空貨物の大半はアジア域内での輸送か同地域からの発送となっており、アジアが世界の航空貨物の回復を主導し、特に中国が貨物増加を牽引する」と予測。航空貨物量は引き続き増加傾向にある一方で「とりわけアジアの航空貨物事業者は過剰供給に陥ることを避けるため、市場の動きを慎重に見据え、自社の運航や貨物取扱能力について計画を立てていくものと予想される。また、今年第2四半期と第3四半期も需給の不均衡が継続するものと見られる」としている。