ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

【年頭所感】航空・海上事業拡大へ目標設定[郵船ロジ]

2012年1月4日 (水)

話題郵船ロジスティクスは4日、商事始め式を開催した。同社の倉本博光社長による年頭あいさつ(要旨)は次の通り。

 

■「航空・海上事業の商権拡大へ目標設定」
昨年4月を皮切りに海外各国での統合が進み、中国とインドネシアを除いた世界35か国で統合が完了した。中国とインドネシアを除く海外各国各地域で「郵船ロジスティクス」が誕生した。この統合により、規模や取扱い領域が拡大し、世界を舞台に戦う体制が整った。ことしは「飛躍」に向けて、YLKグループ各社が真の「融合」を進めなければならない。

 

中期経営計画の最終年度となる2013年度で、売上高5000億円、経常利益185億円、航空貨物事業では50万トン、海上貨物事業では100万TEUの取扱いを、コントラクトロジスティクス事業では、「ナンバーワン『Kaizen』カンパニー」を目指している。初年度にあたる2011年度は世界での経済環境の大きな変化があり、また当社としても統合元年ということもあり、準備不足は否めず、残念ながら当初の目標数値を大きく下回る予想だ。

 

2012年度は、世界的な経済環境の変化に対応した形で事業計画策定の作業を開始した。各地域で、特に航空事業と海上事業の商権を大きく伸ばすためには、何をしなければならないかを真剣に討議し、目標設定し、それに邁進しててもらいたい。

 

具体的に商権を伸ばす方策としては、CAPアカウントの取り込みはもちろんのこと、地域や事業部を超えた重要顧客へのアプローチ、産業別の新規営業活動、そしてグローバル企業に対する営業活動を推進していく。年々顧客のニーズが多様化している中では、三国間輸送の取扱いや非日系企業の顧客の取り込みも推進させなければならない。そのためには、各国での営業力を強化すると同時に各国間の連携が不可欠であり、グローバルな総合物流業者としての強みを十分に活かして取り組んで欲しい。

 

インターナショナルで大きな規模の会社になっても、一番大切なのは人材。全世界に広がるネットワークに加え、陸・海・空すべてのサービスを提供できることを武器に、マルチな営業ができる物流のプロの育成が急務だ。昨年11月には世界各地より32人の中堅営業社員が東京に集まり、グローバル営業研修を行った。この第1期生が研修プログラムを無事終えるためには、各地域、各個社でのフォローアップが重要となる。

 

ことしは欧米の経済不振、中国やインドの成長にも陰りが見えており、世界経済の不透明感がぬぐえず、大変難しい年になることが予想される。しかし「物流」は世界では成長産業だ。また我が社はまだ若く、大きく発展する可能性を持っている。