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モーダルシフト推進でCO2排出量62%削減(12年比)

アサヒビール、輸入チリワイン好調受け国内輸入港拡大

2016年10月20日 (木)
アルパカグラフE
空白

フードアサヒビールは20日、同社が取り扱う輸入チリワインブランド「サンタ・ヘレナ・アルパカ」の販売が目標を大幅に上回るペースで伸びていることを受け、輸入受入拠点をこれまでの京浜港・阪神港に加え、博多港に拡大すると発表した。関西-九州間のトラック輸送を海上輸送へと転換することで、CO2の排出量を4割程度削減することになるという。

アルパカブランドはワイン新規ユーザーをターゲットとして、シンプルで覚えやすいネーミング、リピート購入時に見つけやすいラベルなどを「日本仕様」として新規開発した6種類の輸入チリワインで、2012年3月に発売。

当初は京浜港で荷揚げ・通関した後に、トラックで全国の出荷拠点の在庫補充を行っていたが、同社のマーケティング戦略が当たり、初年度の3万6000ケースから15年にはおよそ30倍の101万ケースに販売量が急増。

これを受けて同年、阪神港で輸入船の受け入れを開始し、東京・関西間のトラック輸送による物流のモーダルシフトを推進。CO2の排出量は1ケースあたり0.97キロから0.63キロへと35%低減した。

16年は前年比18.8%増の120万ケースを目指しているが、9月までの9か月間で93万ケースと前年比45%増のペースで推移しているため、国内3港目の受入拠点として8月から博多港で受入・通関を開始した。

チリからの海上輸送のうち京浜港と阪神港へは直航便を利用し、博多港へは韓国・釜山で積み替える。また西日本の配送は、大阪港が岡山・鳥取・島根・広島県の一部向けを、神戸港が四国向けをそれぞれ工場経由でカバーし、山口県と広島県の一部は博多港から出荷する。

博多港へのモーダルシフトに伴い、1ケースあたりのCO2排出量は0.37キロへと前年比4割程度の削減を見込んでおり、京浜港1港のみを拠点としていた当初と比べると、62%の削減幅となる。