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三井化学など6社、東北向け小口輸送を共同化

2016年10月25日 (火)

荷主三井化学、出光興産、東レなど京葉地区に工場を持つ化学メーカー6社は、東北地区向けの長距離小口化学品輸送を今秋から共同化する。

三井化学、出光興産、東レ、JSR、プライムポリマー、三井・デュポンポリケミカルの6社が共同物流の枠組みに参加し、三井物産傘下のトライネット・ロジスティクスと山九が折半出資する物流会社「サンネット物流」(千葉県市川市)に千葉から東北までの幹線輸送を集約する形で委託する。

共同輸送は三井化学がプライムポリマーの合弁相手でもある出光興産に提案し、3社で検討した結果、京葉地区の他社にも参加を呼びかけて実現した。

京葉地区の化学メーカーが化学品の長距離小口輸送を共同化するのは、トラックドライバー不足が深刻化する一方で、通販需要の拡大などによって長距離小口化学品の輸送需要が伸び、荷主企業である化学メーカーにとって輸送能力の安定確保が重要で緊急性の高い課題となっていることが背景にある。

特に東北向けの小口輸送は、これまでは一般貨物と混載する形で輸送していたが、距離が長い上に出荷ボリュームも安定せず、小刻みに複数の積み替え拠点を経由するなど、輸送品質上の課題が顕在化。

そこで、参加各社の工場から小口化学品を集荷後、東北の配送拠点までの幹線輸送をサンネット物流に集約することで積載率を高め、輸送力と輸送品質の安定を図ることにした。

サンネット物流は千葉から東北への化学品輸送で豊富な実績があったほか、二次元バーコードを活用したGPSシステムを運用し、誤出荷や誤納入を減らすことに取り組んでおり、こうした取り組みを評価し、輸送の幹事会社として委託先に選んだ。

今後はほかのエリアでも参加会社を募りながら展開していく構想だという。