コニカミノルタ、仏に産業印刷事業の戦略拠点

荷主コニカミノルタは7日、フランスに産業印刷事業の戦略拠点を開設したと発表した。同社が基幹事業で日本以外に拠点を開設したのは初めて。

同社によるとラベル、パッケージ、テキスタイルなどの産業印刷領域は50兆円の市場規模があるが、「デジタル化の拡大余地は非常に大きい」として、産業印刷ビジネスの中心となっている欧州に拠点を設け、「顧客密着型の事業開発」を進める。

デジタル方式高付加価値印刷機器のトップメーカーで提携先のMGIデジタルテクノロジー社が拠点を構えるフランスを中心に、ポストプレス機器メーカーの多くが欧州に集結していることから、この地に拠点を構えることについて「これらの企業とのパートナー関係を強化し、オープンイノベーションを加速させる効果がある」としている。

欧州はまたテキスタイル捺染（布印刷）でアジアと並ぶデジタル捺染市場の主要地域となっており、壁紙や建材などの印刷でもデジタル化が進んでいる。

同社はこれまで、欧州市場に対してインクジェット方式のデジタルテキスタイルプリンターや、インクジェットヘッドを提供してきたが、「さらに市場に密着することで、新たなワークフロー変革を実現するソリューションの開発が可能になる」としている。