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17年中に導入台数5000台規模へ

SBS、輸送のシェアリングエコノミー化構想を発表

2016年11月15日 (火)
SBS
空白

ロジスティクスSBSホールディングス傘下のSBSロジコムは15日、5000台規模のトラックを2017年中にもネットワーク化し、運行効率や積載効率を高める構想が進行中であることを明らかにした。将来的にはグループ外の物流企業にも門戸を開放する方針で、すでにSBSロジコムと子会社のSBSトランスポートが保有車両1000台で実証実験を展開している。

リアルタイムに車両の動態を管理し、車両の稼働率を高めるベース機能に加え、近く、車両と荷物のマッチング機能を開発する計画で、最終的には物流大手が自ら旗振り役を担う形で新たな輸送プラットフォームを構築し、シェアリングエコノミー化を狙う。

国土交通省の自動車輸送統計年報によると、国内のトラック輸送における積載効率は4割台と低いのが現状で、残る6割近いスペースの有効活用が物流コスト削減や深刻なドライバー不足への有効打になり得るとみられている。

そこで、同社は2015年にITを活用した改善施策として「カスピアン・プロジェクト」と名付けた取り組みを立ち上げ、専用端末によって車両の動きをリアルタイムで捉えるネットワークを構築。このネットワーク基盤に空車情報や積載情報を加え、「輸送の実態」を把握できる仕組みが完成した。

16年に自社車両800台への導入を開始し、運用面の課題を解決しながら11月には子会社・SBSトランスポートの車両200台にも展開。現在は1000台規模の実証実験が行われており、これまでに構築した仕組みだけで「非効率な配送の見える化と改善」「空車の有効活用」「顧客からの到着時間など運行状況問合せへの対応時間の大幅短縮」といった効果が見込めるレベルに達した。

今後は協力運送会社への導入促進、SBSグループ各社への展開を図り、利用台数を5000台程度まで拡大するとともに、使い勝手やシステム精度を高める。

■問い合わせ先
SBSロジコム営業本部
TEL:03-3829-2470
mail:c_project_info@sbs-group.co.jp