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トラック運転者の拘束時間27万h削減、東九州道開通で

2017年5月23日 (火)

話題昨年4月に東九州自動車道椎田南・豊前間が開通し、北九州市から宮崎市までの高速道路が南北に1本でつながってから1年。九州地方整備局のまとめによると、海上輸送と組み合わせるなどして、トラックドライバーの拘束時間が年間27万時間削減されたことがわかった。

椎田南・豊前間の開通によって35分短縮されたが、例えば宮崎市から大阪まで向かう場合、宮崎から大分まで東九州道を走行し、大分・臼杵港から四国の愛媛県八幡浜港までフェリーを利用することで、「長時間労働の改善」と「輸送時間の短縮」を両立できるようになった。「乗船時間を休息時間にみなす」という労働時間の改善基準によって乗船時間の2時間半が拘束時間としてカウントされないためだ。

トラックのカーフェリー年間利用台数は16万1000台となっており、このうち東九州道を利用する割合(68%)に乗船時間(2時間半)を掛け合わせると27万3700時間となる。

こうした利用方法が可能になったことについて、宮崎市のある物流会社はヒアリング調査に対し「東九州道の開通や労働時間の改善基準に伴い、東九州道とカーフェリーを組み合わせて利用する回数が、開通前より週1、2便増加している。開通前は拘束時間が長く、長時間労働となっていたが、新たな輸送経路を利用することで、ドライバーの労働環境が大幅に改善している」と回答した。