ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

アリババ、東南アジア市場へ物流など開拓支援

2017年5月26日 (金)
空白

ECアリババグループとアリババ(アリババジャパン)は26日、日本ブランドの中国越境EC進出・販売支援サービス「Japan MD center」の1年間の活動実績を報告する「Japan MD center annual meeting」を25日に開催し、東南アジア市場への開拓支援や「グローバルトレーサビリティ計画」について発表した。

ベビー・マタニティ、化粧品、健康食品、トイレタリー、食品などの分野から、200社がミーティングに参加し、カルビー、コーセー、MTG、資生堂、ユニ・チャームの各社が「Japan MD center」を通じた中国市場への取り組みと実績、今後の展開を発表した。

Japan MDセンターは、昨年2月にアリババジャパンが提供を開始したサービスで、アリババグループが運営する「Tmall」(天猫)や「Tmall Global」(天猫国際)での販売を希望する日本企業に対し、中国消費者のニーズに合わせた商品選定、販売チャネルの設定などの出店支援と、中国市場に対するマーケティング支援を行っている。

このサービスの提供開始以降、アリババグループの中国向け越境ECの販売件数は前年に比べ60%増加している。同時にTmall Globalでの国別売上総額でも、日本は米国を抜いて世界一になった。日本製品の売れ筋は、1位化粧品、2位ベビー・マタニティ商品、3位はパーソナルケア商品となり、長年トップにあったベビー・マタニティ商品を抜いて化粧品が初の1位となった。

グローバルトレーサビリティ計画については、海外の商品をより安全・スムーズにTmall Globalに供給するための取り組みで、日本はその最初の対象地域となる。アリババグループのデータ技術を使い、各商品に個別の「電子ID」を設定し、商品のバーコードを読み取ると、その商品の生産地、生産者など詳細情報を読み取ることができるようになる。

今年度は、さらに日本ブランドのサポートを強化するため、東南アジア最大のECプラットフォーム「LAZADA」への出店支援サービスの提供を開始するほか、中国市場では新しいマーケティングプラットフォームとなる 「Uni Marketing」を今夏をメドに提供する。

LAZADAグループは、東南アジア大手ECプラットフォーム「LAZADA」を運営しており、2016年にアリババグループ入りしている。今回、東南アジア市場への参入を希望する日本のブランド向けに、国際物流から宅配サービス、決済まで包括的にサポートするワンストップソリューションを提供する。

■アリババグループCEOのダニエル・チャン氏のコメント
「日本を商品の供給で最も重要な国の一つとして位置づけている。アリババグループが十数年間かけて作り上げてきたECエコシステムを利用することで、日本のブランド企業は効率的にTmall Global・LAZADA を利用した中国、アジア市場の獲得を実現することができる。アリババグループは、ビッグデータとテクノロジーを利用し、 サイトの上での販売だけではなく、決済、物流、マーケティングに至るまで、包括的でローカライズされたサービスを企業に提供し、 日本をはじめとする世界中の高品質な商品をよりスムーズに中国・東南アジアの消費者に提供する仕組みを整えている」。

(画像:アリババグループCEOのダニエル・チャン氏)