M&ASGホールディングス(SGHD)は8日、連結子会社である佐川グローバルロジスティクス(SGL、東京都品川区)が、中国・上海の物流会社である上海虹迪物流科技(RUNBOW)の保有持分70%を、現地企業の上海格羅博特智能科技に譲渡すると発表した。譲渡価額は8260万元(17億円)で、9月末の完了を予定する。
RUNBOWは、国際輸送や倉庫運営、商圏配送、システム開発などを手がける物流事業者で、SGLの子会社として中国国内の顧客基盤を持っていた。今回の売却により、同社はSGHDの連結対象から外れる。
SGHDは、ことし3月に公表した長期ビジョン「SGHビジョン2030」に基づき、ROIC(投下資本利益率)を軸とした事業ポートフォリオの再構築を進めている。今回の持分譲渡も、資本効率の向上とリソース集中の一環と位置付ける。
RUNBOWについては、コロナ禍から一定の回復を見せたものの、同社の求める収益水準には届かず、グループ内での事業シナジーも限定的と判断。5月に買収したモリソン・エクスプレス(台湾)との統合効果に注力する必要もあり、譲渡に至った。
なお、この譲渡により34億円の特別損失が発生する見込みで、SGHDは同日付で連結業績予想の下方修正を発表。また、経営責任を明確にするため、栗和田栄一会長や松本秀一社長ら役員4人が報酬の一部を自主返納する。
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