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DIC、中国の合成樹脂拠点を増強、需要拡大に対応

2012年3月22日 (木)

アパレルDIC(東京都中央区)は22日、中国の合成樹脂生産拠点「張家港迪愛生化工」(江蘇省張家港市)で生産設備を増強すると発表した。華東、華北地区の需要拡大に早く対応するもので、6300万元(8億円)を投じて9月に着工、2013年9月から設備稼働を開始する。

 

今回の増設では、年間1万2000トンの生産能力を増強する計画で、増産品目はアクリル樹脂、ウレタン樹脂、金属石鹸など。アクリル樹脂は、パソコンやタブレットPC、携帯電話などのボディ表面のコーティング用途として電子材料や光学材料向けのほか、自動車や家電などのコーティング用途としても出荷される。

 

ウレタン樹脂は、DICの100%子会社「南通迪愛生色料」(江蘇省南通市)で建設中のグラビアインキ新プラント向けに、金属石鹸は、自動車のタイヤ用原材料としてそれぞれ出荷する。

 

張家港迪愛生化工は、主に華東の顧客を対象に、コーティング樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル向け改質剤といった複数の樹脂関連製品を生産してきたが、華南向けにコーティング樹脂と金属石鹸を供給する100%子会社「迪愛生合成樹脂(中山)」(広東省中山市)との相互補完で、華東、華南、華北市場で競争力を強化してきた。

 

同社では、今回の増設でこれらの用途分野への製品展開を積極化するとともに、日本国内の戦略製品を中国市場へ積極投入していく。