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DIC、中国にパッケージ用インキのマザープラント建設

2012年2月27日 (月)

アパレルDIC(東京都中央区)は27日、中国江蘇省南通市で環境対応型パッケージ用インキのマザープラントを建設すると発表した。中国内の飲料・食品などの軟包装材印刷用途を中心に、環境・安全・品質を重視した製品を提供していく。

 

新プラントは同社の子会社「南通迪愛生色料」に増設する形で、1億700万人民元(約13.7億円)を投じて今月着工し、試運転を経て12月から稼動を開始する。

 

中国におけるパッケージ用インキの潜在需要は、現在の20万トン(パッケージ用リキッドインキ)から2020年には35万トンに増大するとみられ、環境・安全への関心も高まっていることから、新プラントでは、トルエン、ケトンフリーの環境安全重視のパッケージ用インキの供給能力を整え「磐石な環境対応体制を確立する」としている。

 

南通迪愛生色料は、現有の生産設備で広範な中国国内に枚葉インキと有機顔料を供給するマザープラントに位置づけているが、新プラントで生産するパッケージ用インキの原材料となる有機顔料の一部は、同一工場内で調達する。

 

また、将来的には主要原材料の一つであるウレタン樹脂についても、近隣約50キロメートルに位置する同社グループの合成樹脂生産拠点「張家港迪愛生化工」から高品質品を安定調達する計画で、同社では「きわめて生産効率の高い立地」としている。

 

新プラントは12月の稼動開始後、段階的に生産規模を拡大し、最終的に年産4万5000トン規模に引き上げる。これにより、同社グループの中国におけるパッケージ用インキ生産能力は、現在の2万5000トンから年産約7万トンに、市場シェアを現在の10%から20%にそれぞれ引き上げる。

 

■新プラントの概要
所属法人:南通迪愛生色料有限公司
所在地:中国江蘇省南通市南通経済工業開発地区
投資総額:約1億700万人民元(約13.7億円)
敷地面積:2万7000平方メートル
着工予定時期:2012年2月
稼働開始予定時期:2012年12月
主要生産品目:環境対応型パッケージ用インキ