島津SD新スキャナー、カゴ内データ瞬時に読み取り

サービス・商品島津製作所傘下の島津エス・ディー（島津SD、京都市中京区）は1日、かごに入った商品のタグデータを瞬時に読み取るスキャナーの新製品を発売した。読み取り精度を高めると周辺のRFタグを誤検知してしまったり、誤検知を防止するには読み取り距離を短くする必要があったりといった課題を解消した。

非接触で1度に複数のデータを読み取れるRFタグは、物流倉庫内業務や工場の工程管理などで導入され、小売業界でもレジ業務や棚卸業務で運用が本格化しつつあるが、これまでは高い精度と読み取り範囲の制御を両立させるのが難しかった。

同日発売した新製品RFIDスリム・フラットスキャナ「SIMR-SFS」（シムR-SFS）は、ICチップが組み込まれたRFタグのデータを読み取るアンテナ一体型UHF帯RFIDリーダライターで、読み取りエリアの絞り込みと高い読み取り精度を両立する高性能アンテナを実装し、これまでの課題を解消した。

同社は「RFタグは低価格化が進み、コンビニエンスストアなどの小売業界をはじめ、さまざまな業界で急速に活用が広がる」とみており、物流ソリューション・ベンダーとしての経験を活かしながら、物流・小売業界などに展開していく。価格は19万8000円（定価、税別）で、発売から1年間に国内で300台の販売を目指す。