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帝国データバンク調べ

運送会社の売上6年連続増収、ネット通販拡大で

2017年6月22日 (木)

調査・データ帝国データバンクは22日、企業概要データベース「COSMOS2」(147万社収録)の中から、2016年(1-12月期)決算の売上高が1億円以上の国内道路貨物運送業者を売上推移、損益動向、規模別、業歴別、従業員数別に集計・分析し、公表した。この調査は今回が初めて。

07年から16年の売上高が比較可能な1万6860社を対象に各年の売上高合計をみると、16年は20兆760億円で、07年と比べ6.0%の増加となった。リーマン・ショックの影響などで09年から2年連続で減収となっていたが、10年の17兆6985億円を底に、11年以降はネット通販の拡大による小口貨物個数の増加によって6年連続で増収となっている。15年比では0.8%の微増。

(出所:帝国データバンク)

16年の売上高のうち、増収となったのは5893社で全体の35%を占めた。減収は5288社で31.4%、横ばいとなったのは5679社で33.7%となり、増収企業が最も多い。

15年・16年の当期純損益が比較可能な7665社をみると、16年は6902社が黒字で全体の9割を占める。15年に比べると2.5ポイントの増加となる。

商規模別に社数の分布をみると、「500億円以上」は35社で全体の0.2%、「100億-500億円未満」は166社(1%)、「50億-100億円未満」は233社(1.4%)、「10億-50億円未満」は2250社(13.3%)となった。

年商の規模が小さくなるに従って社数も増え、84.1%が「1億-10億円未満」の1万4176社で最も多い。売上高合計を年商規模別にみると、10億円以上の企業は2684社(15.9%)で、総売上高の76.7%にあたる15兆3959億円をあげている。このうち「500億円以上」の35社だけで5兆9988億円(29.9%)を占め、総売上高に占める割合は最も高い。

業歴別では、「100年以上」が121社(0.7%)、「50-100年未満」は6278社(37.2%)、「30-50年未満」は6407社(38%)、「10-30年未満」は4054社(24.0%)となった。業歴30年以上の社数は全体の75.9%を占めている。業績をみると、増収企業の割合は「30-50年未満」の2152社(36.5%)が最も高く、減収企業は「50-100年未満」の2167社(41%)が最も高くなっている。

従業員数で調査可能な1万6817社をみると、「1000人以上」は62社(0.4%)、「100-1000人未満」は1564社(9.3%)、「10-100人未満」は1万3623社(81.0%)、「1-10人未満」は1568社(9.3%)だった。従業員数が100人未満の社数は全体の90.3%を占めている。