拠点・施設カネカは4日、タイにビーズ法発泡ポリオレフィン工場を新設すると発表した。バンコクにマーケティング拠点も開設する。
同社は東南アジア・インドの旺盛な需要に対応するとともに、さらなる事業拡大を目指し、タイラヨン県のヘマラート・イースタン・シーボード工業団地にビーズ法発泡ポリオレフィンの生産設備を新設する。
グループ会社のカネカ・タイランドが20億円を投資し、年産3000トンの生産設備を2018年9月に稼働させる。マレーシアの既存設備と併せ、この地域の生産能力は年産6000トン超となる。
これらの製品は耐熱性や耐衝撃性、耐薬品性に優れた特長を持ち、家電製品・精密機器の緩衝包装材やバンパーコア材・シートコア材などの自動車部材にも幅広く用いられている。
東南アジア・インド地域のビーズ法発泡ポリオレフィン市場は、自動車の生産台数の伸長と軽量化ニーズの高まりを受け、20年に自動車向け用途を中心に15年比30%を超える成長が見込まれる。
同社は自動車産業の集積地で、東南アジアではビーズ法発泡ポリオレフィンの最大需要国であるタイに工場を新設することで、既存の日本・欧州・中国・マレーシアに加えてグローバルな供給体制を拡充し、事業拡大を加速させる。
新設備の稼動に先がけ、10月にマーケティング拠点として、バンコクオフィス(仮称)を開設。市場開発機能を強化し、タイでの事業の拡大を目指す。