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近鉄エクス、入社式「いつまでも前向きに」

2012年4月3日 (火)
訓示を行う石崎社長

訓示を行う石崎社長

イベント近鉄エクスプレスは2日、入社式を東京・品川フロントビルで行い、石崎哲社長が53人の新入社員に訓示を行った。石崎社長による訓示は次の通り。

 

昨年は3月に発生した東日本大震災、欧州の金融危機、アメリカの景気不安、新興国の成長鈍化、後半に発生したタイの大洪水など、世界を取り巻く経済環境、そして我々物流業界の経営環境も非常に厳しいものがあった。

 

それはまさに2008年9月に起ったリーマンショックに匹敵する状況であったかと思う。その結果、当社の取扱物量も前年を下回る結果となった。

 

しかしそのような状況の中でも、危機に冷静に対処する、厳しい時により力を発揮するKWEのDNAは継承されていると実感した。

 

2012年度も引き続き世界景気の先行き不安、当業界での熾烈な競争など、決して楽観できる状況ではないが、社員ひとりひとりの力を結集すれば、必ず目標は達成できると確信している。

 

さて、当社は2012年度を最終年度とする3年間の中期経営計画を策定し、本年度はその最終年度に当たる。目指すところは「欧米系の競合他社と伍して戦える経営基盤作り」であり、真のグローバル・ロジスティクス・パートナーに成長、発展することだ。最終年度である本年度は予定通り目標を達成し、有終の美を飾りたいと思う。

 

これまで当社は海外展開を日本の同業他社と比べて積極的に進めてきた。それにより現在32か国、195都市に315拠点を数えるまでになった。その展開が現在の好業績を生み出すベースになっている。

 

今やグループ全体の売上の60%を海外で上げるまでになり、今後ともその傾向は強まるものと予想される。また、そうでないとグローバル企業とは言えない。したがって、今後も海外ネットワークを充実させるとともに、それをベースに海上販売や倉庫、流通加工販売を強化し、グローバルでの安定的、継続的な利益確保を目指していく。

 

皆さんの中にも将来海外で仕事をする夢を持っている方も多いと思うが、それを実現させてくれるのが我が社である。

 

今日は皆さんに3つのお願いがある。

 

まず1つ目は「自立心」を持つということ。学生時代と社会に出た今とでは社会的責任が大いに違う。今まではある程度守られた世界にいたが、これからは自分自身でしっかりした気持ちを持たなければならない。

 

これから経験するであろうありとあらゆる困難に、自ら立ち向かっていかなければならない。そのためにも、自分自身で問題を解決する、道を切り拓く「自立心」をしっかり持って欲しいと思う。

 

2つ目は「向上心と情熱」を持つこと。今や世界のありとあらゆる分野で中国や韓国などの新興国が台頭してきている。その礎になっているのは彼らの強い「向上心」だ。

 

当社の中国や韓国の法人社員を見ていてもよくわかる。決して会社の中で偉くなれと言っているわけではない。偉くなるというのはあくまで結果であり、大事なことは常に物事に真剣に取り組み、自分を磨き、高めるということだと思う。また、何事にも「情熱」を持って取り組む姿勢はいい結果を生み出す基本になる。

 

3つ目は常に「諦めない気持ち」を持つこと。昨年の大震災発生の時にもこの言葉がよく使われたが、これから困難な場面に多く直面すると思う。どんなことがあっても決して諦めない気持ちがあれば、必ず新しい道が拓けてくると思う。

 

ひょっとしたら配属先や与えられた仕事が自分の本来の希望するところではないかもしれない。しかし、どんな仕事にも必ずそれなりの意義があり、大事なことは常にそれに立ち向かう前向きな姿勢を持つことだ。

 

他にもいろいろアドバイスしたいことはあるが、それはこれからお会いする機会の中で話していきたいと思う。

 

今日から社会人となるが、いつまでも前向きな気持ちで、夢と希望を胸に頑張ってほしい。