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東京海上、物流大手・中堅向けリスク評価を開始

2018年1月11日 (木)

産業・一般東京海上日動火災保険と東京海上日動リスクコンサルティングはこのほど、貨物の荷役作業中や構内の貨物運搬中、輸送トラックの運転中という一連の物流工程を対象とした、総合的な物流リスクアセスメントの提供を開始した。

物流倉庫を所有する大規模物流事業者や、荷役作業・運行を担う中堅物流事業者を対象に、有償で契約者を中心に提案していく。荷役から貨物の運搬、トラックの運転中までと幅広く一元的にコンサルティングサービスを提供するのは業界初の取り組み。

物流リスクアセスメントでは、人間工学に基づき人間・機械・環境・運用管理という「4Mアプローチ」で現場の取り組みや課題を可視化する。輸送トラックの運転中では、事故データの分析、ドライバーの運転行動、現場の教育状況、本社体制を調査し、抜本的な物流品質の向上・改善を手助けする。

荷役作業中と貨物運搬中では、「作業者の不注意」として片づけられがちな事故原因を深く掘り下げ、人間の身体のつくりや行動特性の観点から分析することで施設全体・作業者全体に対して抜本的な事故防止対策を提案する。

このサービスを利用することで、物流事業者は工程ごとや関連企業をまたぐ取り組みの実施状況を可視化し、優先順の高い工程や企業を特定したり、現場の実態に応じてより効果の見込まれる取り組みに絞り込んだ対策を講じたりといったことが可能になる。

また、定量・定性面のベンチマーク比較でハード対策や教育ロードの最適化も目指すことができるため、同社は「最終的により品質の高い物流サービスの提供を支援するとともに、消費者にも早く、正確に荷物を届けることにつながる」とみている。将来的にはIoT技術を用いたデータ分析を加え、リスクアセスメントの提供品質を高めていく考え。