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【決算】日本郵船、減収・コスト増で最終赤字728億円

2012年4月27日 (金)
2012年3月期通期連結(単位:百万円)
 2012年3月期2011年3月期増減率
売上高1,807,8191,929,169-6.3%
営業利益-24,124122,346
経常利益-33,238114,165
当期純利益-72,82078,535

ロジスティクス運賃下落、船腹過剰、燃料高騰で最終赤字728億円
定期船事業は、大型コンテナ船の竣工による供給過剰感から欧州航路を中心に運賃水準が下落。不定期専用船事業のドライバルカー部門、タンカー部門も相次ぐ新造船の竣工による船腹過剰感から市況が低迷、6.3%の減収となった。

 

一方、費用面でも燃料油価格の高騰などにより売上原価は前年度比で390億円増(2.4%増)。営業損益は同1464億円減、経常損益も1474億円減となり、すべての項目で大幅に悪化、最終損失728億円を計上した。

 

次期、大幅な業績改善見込む
定期船事業で抜本的な航路網の再編を実施、足元では運賃水準が修復を果たしつつある。不定期専用船事業の自動車船部門では前年度の災害の影響が解消し、輸送台数が増加の見込み。ドライバルカー部門は需給バランスの改善が待たれるものの、タンカー部門で原油タンカー市況が回復しつつあり、LNG船の輸送需要も旺盛。

 

物流事業はアジアの堅調な荷動きを取り込み利益拡大を目指しており、航空運送事業では、コスト削減や機材の機動的運用を進める。これらの結果、次期は連結売上高2兆円(10.6%増)、営業利益500億円、経常利益400億円、当期純利益230億円――と大幅な業績改善を見込んでいる。