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三菱電機、SCMで全プロセス改善の新工場竣工

2018年2月21日 (水)

拠点・施設三菱電機は20日、受配電システム製作所(香川県丸亀市)にサプライチェーン・マネジメントと開発設計の全業務プロセスを改善し、トータルコストを削減する「e-F@ctoryコンセプト」を導入し、IoTを活用して生産革新につなげることを狙った「真空バルブ・遮断器工場」を竣工した。

同社が国内トップシェアを持つ真空バルブ単品と遮断器の売上高で2025年までに120億円以上を目指す。

真空バルブ・遮断器は、再生エネルギー関連設備の導入や電力・鉄道・工場など、既設配電設備の更新に伴い国内外で中長期的な需要拡大が見込まれていることから、新工場の稼働で生産能力を確保し、製品競争力の強化を図ることで、シェア拡大と海外市場の開拓につなげる。

SCMと開発設計の全業務プロセスを改善し、トータルコストを削減する考え方を採り入れ、受注から組立・出荷までの生産情報を一元化することで、生産性・品質の改善サイクルを高速化し、納期の短縮と高品質・高効率な生産を図る。

敷地内に分散していた真空バルブ生産工場と遮断器組立工場を集約し、一部に自動組立試験装置を導入、部品製造から組立・出荷まで一貫した製造ラインを構築する。

またスマート中低圧直流配電ネットワークシステムを初めて自社工場に採用するなど、最新の自社製省エネ機器を配置し、エネルギーロスの見える化で消費エネルギーを削減する。

■新工場の概要
所在地:香川県丸亀市蓬莱町8(受配電システム製作所内)
建築面積:1万2935平方メートル(延床14194平方メートル)
構造:鉄骨S造、地上2階建
用途:組立・試験ライン、事務所(設計・工作・品管部門)
主な生産品目:真空バルブ、遮断器
稼働開始:3月から段階的にライン稼働、7月から本稼働開始
環境・省エネ対策:年間CO2排出量280トン削減、太陽光発電(200キロワット)の導入:2020年までに600キロワットまで拡張・高効率機器の採用(LED照明・変圧器など)、放射空調方式の採用・スマート中低圧直流配電ネットワークシステム(D-SMiree)の採用ほか