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日立電線、工業用ゴム事業を再編

2012年5月7日 (月)

産業・一般日立電線は7日、工業用ゴム事業を再編すると発表した。日立電線ラバーテクノロジー(静岡県駿東郡)の全事業を、東北ゴム(仙台市)、日立ケーブルフィリピンズ社(フィリピンバタンガス州、HCP)に移管する。

 

同社グループでは、工業用ゴム事業としてOAローラ(事務機現像系OAローラ、事務機給紙系OAローラ、金融系OAローラ)やエスカレータ用ハンドレール、工業用ゴムホース、ゴムシートなどを手掛けている。

 

OAローラは日立電線ラバーテクノロジーが国内で開発・製造を、海外ではHCPが製造を行っており、エスカレータ用ハンドレール、工業用ゴムホース、ゴムシートなどは東北ゴムが開発・製造を行っている。

 

OAローラは、国内では複写機やプリンターなどのOA機器の需要停滞で現像系を中心に厳しい事業環境が続いていることから、日立電線ラバーテクノロジーは新規顧客の開拓や原価低減活動に取り組んできたが、業績の改善が難しい状況となった。

 

海外では新興国でのコンシューマ、オフィスのOA機器向けで需要増加が見込め、エスカレータ用ハンドレールは東北ゴムが国内シェアトップで海外でも新興国の建設需要で成長が期待されていることから、再編によって国内事業の採算性を向上させる狙い。また、新興国を中心とした需要の拡大を確実に捉えられる体制を整え、工業用ゴム事業の持続的成長を図る。

 

具体的には、日立電線ラバーテクノロジーの事業のうち製造業務をHCPに、開発業務を東北ゴムに移管し、工業用ゴム事業の国内拠点集約と生産の海外シフトによるコスト削減を実行する。また、工業用ゴム製品の開発リソースを東北ゴム1社に集約し、開発機能強化に取り組む。日立電線ラバーテクノロジーは全事業を移管した後、2013年3月末に解散する。