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ユナイテッドアローズが物流拠点再編、流山に最新センター

2018年5月7日 (月)
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ロジスティクスユナイテッドアローズは14日、千葉県流山市に大型マテハン機器を導入した基幹物流拠点を開設する。これまで国内3か所に物流センターを展開して物流業務を行っていたが、今後はレギュラー事業の在庫を新センターに、アウトレット用の在庫を既存の柏の葉物流センター(千葉県柏市)に置く2拠点体制で運用する。

同社は中長期的に「グリーンレーベルリラクシング」を中心とするミッドトレンドマーケット事業と、子会社のコーエンが取り組むニュートレンドマーケット事業の売上規模を拡大させる方針を取っているが、これらの事業はユナイテッドアローズ事業などと比べて一品あたりの商品単価が低く、現状の物流体制のままでこれらのマーケットの売上構成比が上がると、物流費の売上高比率の上昇につながる可能性が懸念されていた。

また、人手不足による上昇も不安要素で、物流会社でも優秀な人材を確保するために人件費が増加する傾向にあることから、センター運営の省人化を図り、効率的な運用に向けた対応を必要としていた。

このほか同社では、既存の物流システムにさまざまな改良を重ねた結果、物流業務が複雑化し、中長期的な成長への対応に懸念が出始め、業務の複雑化でコスト構造が見えづらくなり、物流体制を整理する必要性があった。

これらの課題に対し、今回の再編で大型マテハン機器を備えて効率的な運営が行える新物流センターを稼動させ、自社社が主体となった新センターの企画・設計、既存センターとのすみ分けを行うことで解決を目指した。

新センターは大和ハウス工業が竣工した千葉県流山市の物流施設「DPL流山I」を借り受けて利用するもので、フロア面積は9244坪(3万551平方メートル)。高い免震性能と災害発生時の早期復旧が可能な設備を備え、交通アクセスにも優れている。

センター運営はアパレル大手との取引実績が豊富なセンコーに委託し、倉庫内には商品を自動で運ぶコンベア、商品の仕分けを行うピースソーター、高いスペース効率で多数の商品の保管、補充、ピッキングが行えるケース自動倉庫などの大型マテハン機器が備えられる。

これらはすべてコンピューター制御で運転され、従来よりも少人数で効率の高い業務が可能だとされ、センコーの物流管理システムを活用することで、倉庫内業務の進捗状況を可視化し、イレギュラーな事態への対応力も高める。

ユナイテッドアローズでは「今回の物流センターの再編により効率的で安定的な物流運営に加え、今後の小売環境や物流業界の変化に対しても柔軟に対応できるキャパシティが生まれ、中長期成長に向けて大きな効果につながると考えている」としている。

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