ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

中国EC・京東集団が「一帯一路」直通の貨物列車

2018年5月25日 (金)
空白

国際中国大手ECサイト「JD.com」を運営する京東集団の日本法人は25日、中国と欧州を結ぶ「一帯一路」直通の定期貨物列車の運行を開始した、と発表した。内陸港の西安国際港務区と独ハンブルクを16日間かけて結ぶ。

同社はこの列車を「移動倉庫」のコンセプトで運用し、商品が列車に移動した段階で世界中からデータにアクセスすることで、国内倉庫に到着する前に購入できるようにした。

列車はハンブルグからポーランド、ベラルーシ、ロシア、カザフスタンを経由し、新彊ウイグル自治区の阿拉山口市から中国に入国、目的地の西安国際港務区の鉄路コンテナセンターに到着する。その後貨物は、中国エリアの京東物流によって中国の都市の保税倉庫へと送られ、最短で消費者が注文してから1時間半程度の時間で商品を配達する。

輸送コストは空輸の5分の1程度、時間は海運の半分以上に短縮することが可能で、「貨物は現地の倉庫から『鉄道のレール上の倉庫』に移動し、そのまま中国国内の保税倉庫や中心部の倉庫へ移動する」。

ある導入メーカーは「空輸は確かに速いが、貨物着後の倉庫コストも高い。京東物流のビックデータに基づいて、販売ピークなどから事前に貨物搬入の準備をし、商品を海外メーカーによって直接列車まで運搬させることも可能になる。消費者はいつでも注文できて、貨物到着後、京東物流を経由して直接荷物を配達できる」と、京東集団の定期貨物列車を利用するメリットを説明している。

京東集団は中国以外の国と地域で110か所の倉庫と900本以上の国際路線を運営し、世界224地域へJD.comの購入商品を宅配するネットワークを持つ。

▲東京物流一帯一路間直通列車の開通式典の様子