寺田倉庫、シンガポールで美術品のフリーポート保管

M&A寺田倉庫（東京都品川区）は、シンガポール・チャンギ空港に隣接するフリーポートを利用した保管サービスをはじめる。

13日にこのフリーポートで倉庫を運営する現地企業「ル・フリーポート」社と提携し、日本・シンガポール間の美術品輸送と寺田倉庫の顧客向けにフリーポートを利用することを発表した。

運用実務は傘下の「TERRADA ART ASSIST」（テラダ・アートアシスト）が行う。

寺田倉庫は、拠点の天王洲エリアで「スペースを活用するノウハウ」を駆使した保存や修復の技術向上に取り組んでおり、美術品、ワイン、メディアといった専門性の高い商品の保管技術で高い評価を得ている。

特にアート分野は美術品修復、輸送、梱包、保管、展示設営などのサービスを一元的に提供できる体制を整え、多様なニーズに対応している。

ル・フリーポート社はシンガポール・チャンギ空港に隣接した大規模なフリーポートを保有しており、関税がかからない特性を生かして美術品売買の事前作品確認や商談に利用されている。

今回の提供により、今後は寺田倉庫の顧客もこのフリーポートを利用し、美術品をより安全に保管できるようになる。

テラダ・アートアシストは、今回の提携を機に日本-アジア間だけでなく、「世界を視野に入れた美術品輸配送や売買」などのクライアントニーズへの対応を目指すとしている。