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スカイディスク、目視検品にAI導入し工数削減

2018年10月17日 (水)

サービス・商品スカイディスク(福岡市中央区)は17日、AIによる画像解析機能を搭載した外観検査機を10月24日から開かれる展示会で公開すると発表した。

このAI外観検査機は同社がシナプスギヤ(福岡市)、オフィスエフエイ・コム(栃木県小山市)と3社で共同開発している製品で、AIを使ってコンベア上を流れるワークの良品・不良品判定を行うほか、既存のベルトコンベアへ組み付けたり、コンベア以外の搬送形態を選択したりすることができる。

また、不良品にスポットライトを当てながら追尾するマーカー機能で、人による選別をアシスト。不良品のイジェクト機能やほかの既存ラインとの連動制御など、環境に応じた納入形態を選べるのが特徴。

一般的な外観検査機は、多様な不良種別への対応が難しく、人による検品を完全に排除することはできなかったが、搭載したAIに新たな不良品データを学習させることで良品と不良品の判定精度を高め、AIのアシストで人による検品の弱点とされる検品能力のばらつきを抑え、検品作業の人員を最低限まで減らすことで、課題を解決した。

また、実運用が可能な画像解析用AIは学習や判定時に使用する画像の品質を一定に保ち、大量に収集することが難しいとされるが、AIを利用した産業機械設計の経験が豊富なシナプスギヤ、産業用ロボットの製造、制御、システム開発に強みを持つオフィスエフエイ・コムとタッグを組み、幅広い業界で実運用可能な画像解析AI搭載の外観検査機器を利用したシステムを開発する。

AI外観検査機には学習モード機能が用意されているため、生産現場で発生した不良品をその場で撮像し、学習データとして保存、AIに再学習させることができる。撮像するワークに合わせ、照明や撮像方法をカスタマイズできることから、学習・テストに十分な品質の画像を容易に収集する。

今後はこのシステムを使った撮像、アノテーション、AI運用の検証が行えるサービスを提供する方針。

同社はすでに、スマートファクトリー向けにAI技術を活用した音や振動データによる検品が可能な「スマート聴診棒」や、不良品発生を未然に防ぐために稼働データを分析する「製造プロセス分析パッケージ」などを提供しており、これらのラインアップにAI外観検査機を利用したシステムが加わることとなる。

■説明動画