横浜ゴム、ロシアで乗用車用タイヤ工場竣工

拠点・施設横浜ゴムは31日、ロシアのタイヤ生産販売会社「ヨコハマR.P.Z.」がリペツク州リペツク特別経済区で建設を進めていた新乗用車用タイヤ工場がこのほど竣工し、30日に開所式を開催した、と発表した。

ヨコハマR.P.Z.は、ロシアでのタイヤ生産を目的に2008年12月に設立。現在の資本金は約376億ルーブルで、横浜ゴム80％、伊藤忠商事20％の出資比率となっている。

2010年3月に起工式を行い、48億ルーブルを投じて新タイヤ工場の建設を進めてきた。新タイヤ工場の建屋面積は4.3ヘクタール、年間生産能力は140万本で、2013年夏にフル生産に入る。

横浜ゴムは現地生産能力を段階的に増強していく計画で、将来の拡張を見込みリペツク経済特別区から24ヘクタールの敷地を賃借している。

新工場ではロシア国内向け主力商品である乗用車用タイヤ「C.drive2」、乗用車用スタッドタイヤ「ice GUARD iG35」などを生産する。いずれもタイヤサイズは内径13-18インチで、主にロシア国内で販売、一部商品は欧州にも輸出する。

横浜ゴムはロシアでのタイヤ販売量を伸ばしており、同国における年間タイヤ販売本数は2011年度に前年度比28％増の約300万本に達し、同社にとって日本、米国、中国に次ぐ4番目に大きな市場となった。

現地生産による商品供給力の強化と迅速化により、さらなる事業拡大を進める計画。