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日精ABS機械インド拠点で管理システム含む物流受託

ヤマト、国際企業に駐在型BPOの新サービス

2018年12月4日 (火)

ロジスティクスヤマトホールディングスは4日、傘下のヤマトグローバルロジスティクスジャパンを通じ、国際的な事業を展開する企業に調達・製造・販売プロセスにおける輸配送の手配から工場・倉庫内の効率化、基幹システムの構築といった幅広い領域の業務を「駐在型BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)」として請け負う新サービスを開始した、と発表した。

最初の顧客として、日精ASB機械(長野県小諸市)のインド生産子会社「ASBインターナショナル」(マハラシュトラ州)の工場に導入し、倉庫内の可視化による在庫管理の最適化に着手する。

事業をグローバル展開する製造業では、競争力を高めるために中核事業の中でもさらに特定の分野に経営資源を集中させる傾向があるため、顧客企業が製品開発・製造や商品のマーケティングに経営資源を集中し、管理システムを含めた幅広い物流領域を外注化することで、在庫の見える化によってコスト削減や欠品・滞留といった在庫リスクを軽減できる環境整備を支援。物流コンサルティング領域、サービス範囲の拡大も検討する。

▲トータル物流サービスの概要図

ASBの事例では、インド市場で製造ノウハウを持つASBインターナショナルとヤマトロジスティクスインドが協働で第一工場の倉庫における在庫・物流管理などの課題を洗い出し、物流改革をスタート。改善活動を通じて生産性を高めたいASBインターナショナルの第三工場の立ち上げをサポートする。

現在は原材料倉庫の5S活動の徹底による長期在庫の洗い出し、ロケーション管理による「属人的な倉庫管理から脱却するためのインフラ整備」を進め、在庫管理の最適化に取り組んでいる。また製造の前工程として、原材料を投入するためのキッティング業務を行い、製造ラインごとに仕分けすることで業務効率を高める。

▲現在提供しているサービス

今後はインド工場で庫内業務の見える化と最適在庫管理、製造ラインへの最適な納品を目指した取り組みに進み、その後、ASBの「4PL・BPO」として、サプライチェーン改革に着手する。具体的には、正確な在庫把握、倉庫オペレーションの迅速化、効率的な倉庫スペース利用を目的に、ASBインターナショナルの基幹システムとデータ連携するWMSの導入を検討。過去1年間の在庫と入出庫データから滞留在庫や欠品の実態を分析し、課題解決策を提案する。

▲今後提供予定のサービス(出所:ヤマトホールディングス)