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首都高と東急、空港点検向け省力化システムで連携

2019年3月14日 (木)

サービス・商品東急電鉄、首都高速道路、首都高技術、グローバル・インフラ・マネジメントの4社は、道路構造物を維持管理するためのシステム「インフラドクター」を空港の保守点検業務向けに改良する取り組みで連携する。

現在は道路構造物向けに使われているインフラドクターを「空港版インフラドクター」として共同開発し、空港の保守管理業務の省力化につなげる。

インフラドクターは、レーザースキャンで取得する3次元点群データと地理情報システム(GIS)を連携させて、異常箇所の早期発見、構造物の3次元図面作成、個別台帳で管理してきた図面や点検・補修データの一元管理――を行うことができるシステムで、構造物の点検作業や維持補修計画の立案の効率化が期待できる。

これまで人手でデータを取得していた滑走路などの勾配調査が短期間で行えるようになるほか、滑走路などのひび割れ、わだち掘れなど、別作業として実施してきた路面性状調査を同時に済ませることが可能になるとみられる。

静岡空港では4月以降、東急電鉄や三菱地所などが出資する「富士山静岡空港」が運営を受け持つことになるため、2月下旬に空港版インフラドクターの共同開発に向けて計測作業を実施。空港内120ヘクタールの3次元点群データの取得と合わせ、路面性状調査のために高精度のカメラを搭載し、路面画像を取得した。

インフラドクターは伊豆急行線、東急線でも並行して実証実験に取り組んでおり、これらの路線では計測作業を終え、レールや架線、ホームなどの3次元点群データ化が完了したことから、現在は「建築限界の自動検出」など鉄道保守点検の省力化につながるシステムを開発している。