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人間力でNo.1の総合海運企業へ、商船三井社長

2019年4月1日 (月)

▲入社式で訓示を述べる池田潤一郎社長

ロジスティクス商船三井は1日、2019年度の入社式を開いた。池田潤一郎社長は、新入社員45人を前に「海運業界の中で差をつけるのは、社員それぞれの人間力である。安全への意識を第一に、世界中で働く凡そ2万人の個性溢れるスタッフと協同しながら、物流のビジネスパートナーとして商船三井が選ばれるような、事業規模でも利益面でもナンバーワンの総合海運企業を目指していこう。」と述べた。池田社長による訓示の要旨は次の通り。

世界を相手に事業展開する商船三井に自ら決意を持って入社する皆さんを心より歓迎する。昨今、世界の政治・経済情勢や海運業界を取り巻く環境は大きく変化しており、従来に増して我々が長期ビジョンに掲げる「強くしなやかな商船三井グループ」の実現が求められている。

当社グループ社員が永続的に継承していく価値観として「MOL CHART」を制定した。当社の未来を担う人材像はこの「MOL CHART」に凝縮されている。その中の一つ、「Challenge」とは大局観を持って新しい価値を創造することである。例えば、環境規制への取り組みはその一つである。2020年1月からは、船舶燃料から排出される、大気汚染物質の一つである硫黄酸化物の排出規制が強化される。そこで当社は、クリーンエネルギーとして注目されるLNG燃料船やタグボートの建造に加え、今後はLNG燃料供給船事業への関与も強めていくことで、次世代の柱となる新規事業として、「環境・エミッションフリー事業」の推進・育成を図っていく。変化する外部環境を先取りし、“うねり”をチャンスにする為にも、皆さんの若い発想力や豊富な経験を元にアイデアを臆せず提言し、新たな価値を生み出すことを大いに期待する。

商船三井は、安全運航を社会的使命かつ最重要課題とし、「世界最高水準の安全運航」を目指している。残念ながら、事故は完全に撲滅できていないが、安全運航は商船三井グループの企業価値そのものであり、必ず達成しなければならないものである。2019年度は、年末に発生した事故への反省と失った信頼を取り戻すことを目的に、グループ全体の安全・品質管理体制を構築することを最重要課題としたい。安全とは文化であり、一人ひとりが安全に対する意識を高めていくとともに、自らの行動と業務に責任を持つ覚悟が必要だ。4月1日に任命したチーフセーフティオフィサーの指揮のもと、コンプライアンス遵守の観点も加えて、グループ全体での取り組みを進めると同時に、皆さんと議論を重ねていきたいと考えている。一人ひとり決して妥協することなく、海上・陸上一体となった安全文化の醸成に尽力してほしい。

商船三井を担っているのはまさに「人」であり、従来以上のパフォーマンスを発揮していく為にも、社員一人ひとりが活き活きと働ける環境を整えることが重要だ。昨年は、現場を牽引するミドルマネジメントの推進力を強化すべく、人事制度改革を実行。さらに本年度からは、生産性を高め、新たな発想や取り組みを後押しするため、フリーアドレスをはじめとしたワークプレイス改革を実行する。また周りの働く環境だけでなく、全役職員が心身の健康の維持・増進に努めることも必要不可欠である。健康意識の向上や疾病予防のための様々な施策が評価され、本年2月には健康経営優良法人としてホワイト500に認定された。皆さん自身の為にも、健全で活力あるイノベーティブな組織をつくっていこう。

最後に、ハード面での差別化が難しい海運業界の中で差をつけるのは、社員それぞれの人間力である。安全への意識を第一に、世界中で働く凡そ2万人の個性溢れるスタッフと協同しながら、物流のビジネスパートナーとして商船三井が選ばれるような、事業規模でも利益面でもナンバーワンの総合海運企業を目指していこう。商船三井の池田潤一郎社長

▲入社式での集合写真(中央:池田潤一郎社長)