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AIT、M&A効果で1Q滑り出し順調

2019年7月10日 (水)

財務・人事日中間のフォワーディングに強い日新運輸をことし3月に子会社化したエーアイテイー(AIT)が10日発表した第1四半期決算(2020年2月期)は、人件費やのれん代償却額の発生といったコストアップ要因を吸収し、本業のもうけを示す営業利益が15.6%増加(前年同期比)するなど、順調な滑り出しとなった。

売上高は、日新運輸を連結化した効果が大きく80.4%増の112億3600万円、四半期最終利益も24.6%増の2億4200万円と改善した。

今回の四半期決算は19年3月から5月までの業績を反映しているため、米中貿易摩擦の影響が懸念されるが、中国から日本へ輸送した海上コンテナ本数は30.1%増の6万4349TEUと大きく増加。この間、同社は海上輸送運賃や日本国内の配送料金を中心に販売価格へのコスト転嫁にも取り組んでおり、取扱量の増加と相まって収益押し上げ要因となった。

6月以降も順調な伸びが期待されるが、通期は従来予想を据え置く。同社はアパレル商品や生活資材の取り扱いが多く、その国際輸送は例年、同社の第3四半期にあたる9−11月にピークを迎えるものの、ことしは10月に国内で消費増税が予定され、個人消費への影響が懸念されることから、事業環境の変化を読みにくい状況だといえる。