ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

三菱地所、AI解析の倉庫運営コンサルを検証

2019年11月27日 (水)

調査・データ物流施設の開発・運営を手掛ける三菱地所は27日、入居企業へのサービス向上を目的に、ニューラルポケット(東京都千代田区)のAI解析技術を活用した倉庫運営コンサルティングサービスの実証実験を25日から「ロジクロス名古屋笠寺」(名古屋市南区)で開始した、と発表した。

実験では、倉庫内にカメラを設置し、庫内の動線や作業員による作業の様子を記録。同社がこれをAIで解析して、入居企業にレポートの提出と最適な倉庫運営の提案を行う。具体的には、動線部に設置した解析用カメラで作業員と自動搬送機が往来する様子を撮影・記録し、「動線が効率的に構築されているか」「ボトルネックや交錯の可能性がないか」を解析。これを用いて効率的なレイアウト実現に向けた提言を行うことなどが考えられる。

▲解析用カメラ

ニューラルポケットのAI解析技術は、単眼カメラ1台で広範囲の空間の認識ができるため、設備投資コストを抑えて 倉庫内をデジタル化できるほか、外部にネットワーク経由で情報を送信せずに解析できるため、セキュリティを確保しながら通信コストを抑えることができる。また、リアルタイムに倉庫内の動きを可視化できることから、比較的容易に改善か所の特定ができるという。

三菱地所は、適切な作業員配置や効率的なレイアウトなど、倉庫内運営の最適化に関する相談を入居企業から数多く受けていたことから、今回のサービス導入に向けた取り組みを開始。今後はAI解析による提言効果を踏まえて、サービスの実用可能性を検証していく。

▲実験に協力している高末の入居区画内の様子(出所:三菱地所)