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販売・物流の宇部三菱セメントを新会社が吸収

宇部興産・三菱マテ、セメント事業を22年4月統合

2020年2月12日 (水)

荷主宇部興産と三菱マテリアルは12日、2022年4月をメドに両社のセメント事業と関連事業を統合する方向で協議を進めることを発表した。本日付で基本合意書を締結した両社は、20年9月末をメドに統合に関する最終契約書を締結する。

宇部興産と三菱マテリアルは、折半出資で統合新会社を設立し、新会社がセメント販売・物流会社の「宇部三菱セメント」を吸収。これまで両社は販売・物流分野で協力していたが、その枠組みを拡大してセメント事業全般と関連事業を統合する。

この統合によって生まれたキャッシュフローを、宇部興産は宇部マテリアルズを中心とする資源事業に投下し、三菱マテリアルは米・カリフォルニア州の生コン事業など海外事業展開に投下する。

両社は1998年にセメント販売・物流部門を統合し、「宇部三菱セメント」を設立。物流費や拠点運営費の削減などで一定の成果を上げていたが、足元ではセメント需要の減少やエネルギー価格の高止まりなどを受けて、セメント部門全体の収益が悪化している。国内拠点の閉鎖や再編の可能性について尋ねたところ、三菱マテリアルは「これから協議することで、今のところ決まっている事実はない」と話した。