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大和ハウス工業、資格不備受験問題で報告書提出

2020年4月17日 (金)

行政・団体大和ハウス工業は17日、一部の社員が実務経験不足の状態で施工管理技士の検定試験を受験、合格し、倉庫を含む施工現場に配置されていた問題で、外部調査委員会から受領した調査報告書を国土交通省に提出したことを明らかにした。

報告書によると、同社で技術検定試験に合格し、施工管理技士の資格を取得していた4189人のうち、実務経験の要件不備者は357人。要件不備者が派遣されていたため建設業法違反となる可能性がある16件の物件には、新潟市内の倉庫も含まれていたが、第三者調査機関により、施工品質には問題がなかったことが確認された。

調査委員会は、この問題の原因について「受検者における確認が不足していたことが主たる原因であった」とした一方、同社の管理体制については「実務経験要件に関する充分な体制を構築しないまま、不備のある実務経験証明書を少なからず発行し、社員に技術検定試験を受検させていたものであって、その責任は大きい。施工管理技士の資格取得を強力に推進するという攻めの経営を行っていた以上、その表裏の関係にある守りの経営として、実務経験要件に関する社内体制を適切に構築すべきであった」と指摘。

今後、この問題によって施工管理技士の資格取得に対して萎縮的効果を持ってはならないが、「適切な資格取得体制となるよう改革を進める必要がある」とまとめた。