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ゼロエミ船の実用化へe5ラボのコンソーシアム形成

2020年5月21日 (木)

ロジスティクス旭タンカー、出光興産(出光昭和シェル)、エクセノヤマミズ、商船三井、東京海上日動火災保険、東京電力エナジーパートナー、三菱商事の7社は21日、二酸化炭素を実質的に排出しないゼロエミッション電気推進船(EV船)の開発・実現・普及に向けた取り組みを加速させるため、船体を開発するe5ラボ(東京都千代田区)を中核とする「e5コンソーシアム」を設立したと発表した。

▲EVタンカーの竣工イメージ

各社がそれぞれの強み、技術、ノウハウ、ネットワークなどを持ち寄り、組み合わせることで、EV船を基礎とする革新的な海運インフラサービスを提供するプラットフォームを構築する。

e5ラボは、2019年8月に旭タンカー、エクセノヤマミズ、商船三井、三菱商事の4社共同出資により設立された会社。22年3月に旭タンカー向けのリチウムイオン電池式のEVタンカー2隻を、22年度半ばには東京汽船向けの水素燃料電池式EVタグボート1隻を竣工する予定で、これら3隻は東京・大阪湾内で運航される見通しとなっている。また、近くEVフェリーの試験事業を行うことも明らかにしている。

同社の取り組みは、海運会社だけでなく荷主からも高い関心を集めており、既に自動車メーカーなど環境問題への関心が高い荷主企業からは接触があり、これに呼応するように商船三井は19年12月に「水素ハイブリット自動車運搬船」の開発をe5ラボと共同検討すると発表している。

e5ラボ・末次CTO「EV船に国内荷主企業も高い関心」