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帝国データ調べ、名古屋の物流ベンチャーが自己破産申請

2010年9月7日 (火)

ロジスティクス帝国データバンクによると、名古屋市の物流会社「イレックス・ホールディング」は今月1日、名古屋地裁に自己破産を申請した。負債総額は約40億円。同社は6月2日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入っていた。申請代理人は河合伸彦弁護士ほか。

 

同社は2006年6月に設立された物流コンサルタント、物流システム開発業者で、ベンチャーキャピタルなどから出資を得て、荷主企業から、サービス向上・物流コスト削減・市場競争力確保などを目的として物流全体を一括して請け負う3PLを掲げていた。全国各地に拠点を保有し、売上高は07年3月期(10か月決算)に約11億3300万円、08年3月期に約18億4800万円、 09年3月期には約33億2100万円と急成長を遂げていた。

 

しかし、事業規模の急激な拡大に伴う拠点の開設や人件費の増加などで固定費がかさんでいた上、借入負担も重く、資金繰りは悪化。グループの再編などで再建を図っていたが業況に回復は見られず、先行きの見通し難から事業を停止していた。

 

これを受けて中京銀行は7日、「取立不能または取立遅延の恐れ」として債権額が4億900万円あることを開示。このうち3億9000万円は「第1四半期に全額処理済み」としている。