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フェデックス、輸送中貨物を常時監視する新サービス

2020年8月5日 (水)

サービス・商品フェデックスは5日、世界50か国で輸送中の貨物の状態をリアルタイムに監視できる新サービス「センスアウェア」の提供を開始した。日本では8月から利用できる。

センスアウェアは、貨物に複数のセンサーを搭載する機器を同梱し、輸送中に発信するシグナルを顧客がオンラインで監視することで、貨物の状態を可視化するサービスで、貨物の位置、温度、湿度、露光、気圧、衝撃の6項目をいつでも確認できるようになる。

同社は「特に、ヘルスケア業界の顧客から預かる検体や、研究・開発段階の薬品」など、温度に敏感で代替品がない貴重な物品の輸送モニタリングに適していると説明している。

利用前に、輸送中の貨物データの報告頻度を設定することで、温度変化などの異常を知らせるアラートを受け取ることが可能で、第三者との共有にも対応する。貨物の異常を知らせるアラートを受け取った場合には、フェデックスに輸送中の対処を依頼することができるため、「守るべき温度帯や条件の輸送」を継続するのに役立つ。

位置情報や露光のセンサー機能を活用し、試作品や宝飾品などの高価格品の輸送ルートや梱包開封の有無を確認することで、貨物のセキュリティをチェックする目的でも効果を発揮する。

フェデックスが指定する国際輸送サービス利用のオプションとして、事前に申し込むことで利用することができる。機器はレンタル制で、サービス利用料と機器レンタル料、返却送料、機器の関税を一式すべて含むプランは2万3500円(税込み)、機器レンタルのみの場合は1万4500円で提供する。

同社の氏家正道北太平洋・南太平洋地区担当上級副社長は「輸送中の貨物の状態をリアルタイムに知ることと、貨物が到着してから、温度ロガーなどに蓄積された輸送中の貨物のデータを確認することには大きな違いがある。リアルタイムの情報を顧客とわれわれが効果的に共有できれば、輸送中に起こった貨物の異常に対処することも可能になるためだ。センスアウェアがもたらす情報は、輸送の安全と品質を保つためのプロアクティブな行動へのトリガーとなる」と新サービスの優位性をアピールする。