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カンダHD、子会社「レキスト」で不正事案再び発覚

2020年8月21日 (金)

事件・事故カンダホールディングスは21日、傘下の運送会社「レキスト」(東京都千代田区)で前年度まで経理財務を担当していた取締役兼務の部長が横領していた疑いがあると発表した。同社によると、元役員は「個人的な目的で着服していた可能性」が高く、刑事訴追を視野に入れて警察に相談している。

同社グループでは、レキストの社長を兼務していたカンダHD元専務が「不適切精算」を行っていたとして1月31日に辞任しているが、これとは別の不正事案。

カンダHDの発表によると、レキストでは1月末に社長交代人事が行われた後、新体制のもとで業績改善に向けて前期の売上、人件費など主要な経費の分析作業を実施。8月になって給与計算システム上の人件費総額と、月次決算に計上されている人件費総額との「差異」が見つかり、横領が疑われる元役員に説明を求めたところ、「合理的な説明」がなかった。

そこで、毎月の給与振込を依頼している取引銀行が作成した処理明細書を確認したところ、給与振込先に元役員名義の銀行口座が複数登録され、月次決算では人件費を水増し計上し、自己名義の複数の銀行口座に振り分けて送金していた事実が判明した。

事案の発覚を受け、同社は社内調査を開始したが、「不正行為が行われていた期間が長期にわたっており、被害金額の総額の確定にはなお暫くの時間を要する」状況で、詳細が判明次第、公表するとしている。

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