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スズケン、シンバイオ製薬の抗がん剤物流受託

2020年9月8日 (火)

メディカルスズケンは7日、シンバイオ製薬が自社販売を開始する抗がん剤「トレアキシン」の国内メーカー物流と卸流通をスズケングループが受託することでシンバイオ製薬と合意したと発表した。

今回メーカー物流と卸流通を受託したのは、いずれもスズケンの連結子会社であるエス・ディ・コラボ(東京都千代田区)、エス・ディ・ロジ(名古屋市熱田区)、中央運輸(東京都中央区)――の3社で、10月から受託業務を開始する。

具体的には、エス・ディ・コラボがメーカー物流を、エス・ディ・ロジがメーカー物流拠点での保管・管理を、中央運輸を中心とする医薬品共同配送網がメーカーから卸への輸配送を担う。

スズケンは、希少疾病薬やバイオ医薬品、高額医薬品、再生医療に関わる医薬品のうち、厳格な温度・在庫・セキュリティ管理が求められる製品を「スペシャリティ医薬品」と定義し、その流通事業に力を注いできた。

今回シンバイオ製薬から業務を受託した経緯について同社は、メーカー物流とスペシャリティ医薬品流通の実績や、国内新規参入メーカーの受託実績、グループ各社の物流サービスと機能が評価されたと説明している。

抗がん剤「トレアキシン」は、1970年代からドイツで使用され、現在は低悪性度非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病などを適応症として50か国以上で使用されている。シンバイオ製薬は、2010年に国内で製造販売承認を取得。17年8月に悪性リンパ腫の領域で最大の患者数をもつ再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を適応症とした第III相臨床試験を開始し、19年11月に期待奏効率を上回る良好な結果が得られたことを発表、20年5月に承認申請を行っている。